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2021.02.26

【密着レポート】
プロジェクションマッピングで、子供たちに色あせない思い出を。

……2020年12月5日、午後5時20分。 宵闇のなかの校舎が、一瞬で色彩鮮やかな光に包まれ、動き出しました。

待ち遠しかったフェスティバル。でも今年は……

現在393人の子供たちが通う、千葉県・木更津市第一小学校。生徒たちが一年の学びの成果を披露する「木一小ふれあいフェスタ」は、ご家族や地域の方々、先生方にとっても大切なイベントです。
ところが、この年だけは様子が違いました。新型コロナウイルスの感染を避けるため、一般公開は自粛。恒例のバザーやゲームも体育館内で行う対策を講じたのです。
感染を避けながら、この不安な時代に子供たちの夢が押しつぶされないよう、元気づける方法はないだろうか……。
そうした河野 勝 校長先生の相談に応えたのが、千葉県で数々のプロモーションを手がけるゲートウエイ(株)でした。模索の末に固まった企画は、生徒の思い出が詰まった体育館の壁面いっぱいにプロジェクションマッピングを施すイベントフィナーレ。
そこで、ゲートウエイ様とユニモトがコラボレーションし、全体構成・コンテンツ制作・機器・技術協力でバックアップさせていただきました。
名付けて「コロナに負けるな!プロジェクションマッピングin木一小ふれあいフェスタ」
その舞台裏をレポートします。

「幻想的な夜」のつくりかた。

フィナーレ映像は、“この小学校に通ってよかった”と将来思えるような余韻を残したいという河野校長先生の想いに沿って、「思い出」「成長」をテーマに、ストーリーを徹底的に詰めながら構成・制作しました。花火・滝・校舎が崩れ落ちるようなモーショングラフィックなど、プロジェクションマッピングの醍醐味である立体的なシンクロ演出もふんだんに盛り込んだ、12分間のムービーに仕上がりました。

そして……12月4日、夕方。
設営とリハーサルのために、ユニモトのチームが校内に集まりました。グラウンドに持ち込んだのは、超高輝度プロジェクター2基、スピーカーやアンプといった音響機材など。

映像を映す体育館の壁は、高さ10.5メートル×幅29メートル!
フィナーレの目玉は、生徒たちが毎日のように通った校舎に浮かぶ、幻想的でダイナミックな映像。だからこそ、窓や壁面の凹凸を最大限に活かした演出にしたい。
ディレクターとスタッフたちが、壁と映像がぴったり重なるよう、ブレンディングと調整を繰り返します。

ゲートウエイの根本竜太社長は、こう言いました。
「クオリティには絶対に妥協しない。大人が本気になったら、こんなにすごいことができるんだぞ、ってところを、子供たちに見せてあげたいんだ」。 もちろん、ユニモトも同じ気持ちでした
リハーサルが終わったのは、「木一小ふれあいフェスタ」当日の朝。準備万端です。

コロナだからこそ、大人は子供たちに夢を与えられる。

そして、本番。
上映の1時間前まで降っていた雨が幸いにも上がり、夕焼けから日の落ちた校庭に集まった子供たちと保護者の方々、先生方は期待で一杯の表情です。
全員でカウントダウンし、上映開始の瞬間に歓声が上がります。

上映にいらっしゃることができなかった近隣の方々にも、遠くから見ていただけるほどの大きな映像が地域を包みこんだ、幻想的な12分間の上映でした。
インパクトある花火や滝の美しい風景映像。巨大な歯車や壁が崩れるモーションエフェクトが壁面のすみずみまで照らし、まるで校舎が生きているかのように、みんなを驚かせました。
そして、将来の夢をカメラに向かって語る子供たちの姿が、ひときわ賑やかに、夜空に映えていました。

フィナーレの終了後、河野校長先生はこう語りかけました。

「夢に見たことは、実現できる。コロナでもできること、コロナだからできることがある」

どんなに不安で息苦しい時代にも、子供たちに素晴らしい夢と思い出を示す。それが私たち大人の役割なのではないでしょうか。

※プライバシーを守るため、児童が映っているパートはカットしています

この企画は、立案から構成・当日オペレーションまでユニモトが全面的に参加し、新型コロナのなかでのリアルイベントの演出の可能性に手ごたえを感じた、重要な仕事になりました。
そして何より、子供たちの無垢な喜びに触れられたことが、イベント演出の仕事の醍醐味だと再確認させていただきました。

プロジェクターの横に建てたテントで上映を見守るスタッフたち。
イベントのあとにはカタチは残らないけれど、思い出を残すことができる…….いい仕事ができました。

後日。
ユニモトのオフィスに思いがけないプレゼントが届きました。
それは、プロジェクションマッピングを観た、木更津第一小学校の生徒たちからの感謝のメッセージです。

「今年はフェスタがないと思っていましたが すてきなプロジェクションマッピングがありました。最高でした!」
「なにげなく くらしている学校がスクリーンになって ゆめの世界にはいった気ぶんになりました」
「プロジェクションマッピングはすごくきれいで、ここの学校にいれてよかったなと思いました」
「徹夜で 練習ありがとうございました」

…その数、なんと374通!

ユニモトの壁も、素晴らしいメッセージで彩られました。

【 Data 】